深さ約3.7mの溝で雨水管を敷設中、溝の壁が崩れて生き埋め(米国・死亡)
海外の建設事故 事例集|型:崩壊・倒壊(土砂崩れ)
| 発表 | 2026年10月7日 米国 労働省 労働安全衛生局(OSHA)/違反の指摘の発表 |
|---|---|
| 事故の日 | 発表に記載なし(OSHA が調査を始めたのは 2026年4月2日) |
| 国・地域 | 米国 ペンシルベニア州 |
| 現場 | 掘削の工事(地面から約3.7m=12フィート下での雨水管の敷設) |
| 結果 | 作業者1名が死亡 |
| 段階 | 当局の指摘の段階で、確定していない(会社は不服を申し立てられる) |
何が起きたか
- 作業者たちは、地面から約3.7m(12フィート)下の溝の中で、雨水を流す管を敷いていた。
- 溝は、土が崩れてくるのを防ぐ手立てが十分でなかった。
- 溝の壁の一部が崩れ、支えのない土が作業者1名をのみ込んだ。
当局が指摘した原因・違反
- OSHA は掘削の会社に違反を指摘し、罰金の案は合計254,884ドルだった。
- 故意の違反(1件):作業者を溝の崩壊から守っていなかった。
- 繰り返しの違反(2件):溝を毎日点検する担当者(OSHA の用語で competent person)を決めていなかった。危ない状態から作業者を退避させていなかった。
- 重大な違反(3件):発表では次の点が挙げられている。作業者に建設の危険を防ぐ教育をしていなかった/溝から安全に出る手段を用意していなかった/資材を溝の縁から2フィート(約0.6m)以上離していなかった/溝の脇の物が転がり落ちないように押さえていなかった。
- この発表は指摘(citation)の段階で、確定していない。会社は、指摘と罰金を受け取ってから15営業日のうちに、OSHA の地区の責任者との話し合いを求めるか、独立した審査委員会で争うことができる。
明日の朝礼で使える一言
ここからは当局の指摘ではなく、一般的な安全の確認事項です。
- 掘った所に入る前に、土止めがしてあるか。 「すぐ終わるから」で土止めの無い溝に入らない。
- 掘った土や資材を、溝の縁に置いていないか。 縁に重さがかかると崩れやすくなる。置き場所を縁から離して決めておこう。
- 今日の点検をしたのは誰か、言えるか。 作業の前に、掘った所の周りを点検する人を決め、点検してから入ろう。
日本の決まりで関係する所
労働安全衛生規則(e-Gov 法令検索で原文を確認:2026-10-09、2026年10月1日施行の版)。当てはまるかは掘削の深さや地山の状態など現場の条件による。
- 第355条:地山の掘削で崩壊などの危険があるときは、前もって地山の形状・地質・き裂・湧水・埋設物などを調べ、それに合った掘削の時期と順序を決めて、そのとおりに作業する。
- 第358条:明り掘削では、点検者を指名し、その日の作業を始める前・大雨の後・中震以上の地震の後に、作業箇所と周りの地山の浮石・き裂・湧水などを点検させる。
- 第361条:明り掘削で地山の崩壊や土石の落下の危険があるときは、前もって土止め支保工を設ける、防護網を張る、立入りを禁止するなどの措置をとる。
出典とライセンス
- 元の発表:OSHA の発表(osha20261007)(2026年10月7日。米国労働省の発表の一覧〈RSS〉から取得)https://www.dol.gov/newsroom/releases/osha/osha20261007
- 日本の条文:労働安全衛生規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032
- 出典:U.S. Department of Labor, OSHA News Release。米国政府の著作物(米国著作権法105条により米国では著作権の対象外。日本で使うときの扱いは確かめていない)。日本語の要約は当方が作成したもので、OSHA が内容を認めたものではありません。写真・図は載せていません。